初老初級ジャグラーの日記です。
ジャグリングを始めたのは2004年。ボールと傘を中心に投げたりまわしたりしてます。2005年1月にクラブを始めましたが、いまだに3クラブカスケードしかできません。花籠鞠、一つ鞠も始めましたが、まだ基本パターンもできません。
技の習得には通常言われている期間の4倍から5倍かかりますが、投げていること自体が好きなのでじわじわ続けています。
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名称:エンタテイメントの論理
講師名 池田洋介
目標
パフォーマンスのアイデアやその構成方法など
対象者
自分で大道芸や舞台のパフォーマンスを作って見たい人。
構成
講師がパフォーマンス作りで気をつけていることや、日ごろ考えていることを実演を交えていろいろとお話します。
受講者が用意する物
特にありません。。
講師から一言
ジャグリングのみならず、手品やパントマイム、数学やパズルなどいろいろな方向に興味が広がるようなワークショップにできればと思います。
---------------------
エンターテインメントの論理
☆WSの方向
パフォーマンスを作るために、どういう意識を持てば良いのか、
日頃どんなことを考えているのかを中心に述べる
☆些細な日常に着目する
千葉国体のポスターがある。ポスターの「千葉国体」という文字に赤がはいっているのが気になった。
全部「十」のところが赤くなっている。でも「大会」は無理、無理なら最初からやめたほうが。。
ずばり同じところに並んでいるとか何かがあればうまいな、と思う。
だじゃれぐっずがお菓子メーカーから出ている。キットカットで、「きっと勝つ」受験合格OK、
なかなかうまい。しかし、カールー>ウカール これはないだろう。
これはうまいな、それはどうかな?というものがある。
データを送るのに、宅ファイル便に宅配便とかけようとしている。これはいまいち。
「宅ファイ便」なら語呂合わせとしてはOKだがそれでは意味が通らない。
うまくいきそうだがいってない例として、「オアシス運動」というものがあった。
おはよう、ありがとう、失礼します、すいません。最後は挨拶でなくなっている=ルールがかわっている。
そういうのをみてはおもろいなあと思っている。
☆なぜおもしろいのか考えてみる
会場の隣にある、ミニ四駆レース場で見入ってしまって、飽きなかった。そういう時に
これをみてなにがおもしろいんだろう?と考えてしまう。
「なんでおもしろいのだろう?」ということを日頃から考えている。
ミニ四駆はは尋常じゃない速度、日頃あの大きさであの速度で走っているものをみたことがない。
私の感覚ではカーブを曲がれない、実感を越えたところでできたものはすごいなー。
日常の細々としたところに目を留めて理屈でいろいろ考えている。
発想というのをは、日頃普段みているものの中でつい見入ってしまうものの中から出てくることがある。
☆気になることはこまめにメモする
そのものずばりをパフォーマンスにすることはできない。そういうときにおもしろさの源にあるのはなん
だろう?ということがアイディアの源になるので、こまめにメモに取っている。
ノートPCにメモしている。ちょっとしたことに気をつけて書いていく。
将来ひょっとしたら役に立つかも、というメモを作るというのは、実際将来役にたつ。
実際そうやって作られているパフォーマンスはある。
☆パフォーマンスを始めたきっかけ
小学生のころに一番はまったのは、頭の体操。学3-4年あたりで読み、
それが今でも影響を与えている。単に難しいという問題ではない。
「スクリューで動く大きな帆船があって地球を一周した、動いた距離がでかいのはどこでしょう?」
これに対して、地球から遠ければ多いほど半径が大きい、マストの先端部分だろう、と思う、
しかし、答えは「スクリューの先」。これはおもしろい。
人間の思考はあるひとつの答えを見つけた瞬間に止まってしまう。
頭の回路に水路づけをされてしまう。第一集では章の最初の説明が好きだった。
新しい発想を生み出すヒントがたくさんある。
オズボーンのチェックリスト、発想を生み出すテクニック。
何かひとつのものがあったときにどういうものをすれば新しいアイディアが出てくるのか、
ジャグリングをするうえでも役に立つ。大きさをかえてみてはどうか、材質を変えてみてはどうか、
さかさまにしてみてはどうか、組み合わせてみてはどうか。
新しいものを作る可能性はものを作り出す上で大切。
頭の体操的世界がおもしろい、それからマジックにはいった。マジックは独学、すべて本で勉強した。
手品とはこういう原理でなりたっているものだというところがおもしろい。
手品というのは手先の技術ではなくて人の心理をうまくつかって状況を活用する。
すべては見えているにもかかわらず客には見えないという現象がおきる。
パフォーマンスの原点にこういう考え方の傾向がある。
大学でマジックサークルにはいったが、当然マジシャン同士なので少したつと皆驚いてくれなくなる。
そこでジャグリングをはじめて、サークルを立ち上げた。
ジャグリングサークルにおいてもジャグラー同士なのでまたちっとやそっとじゃ驚いてくれなくなった。
それでマイムとかダンスにいく
技術がすごいだけではおもしろいパフォーマンスはできない。
技術だけをみせていてもおもしろくない。それを見せるのがルーティンを作るということ。
頭の体操、マジックとかが頭の中につながってきた。
☆パフォーマンスの法則 三段落ち
二度あることは三度ある。三段落ちというのが昔からある。
最初のふたつは前ふり、こうきてこうきた、人の思考はその方向に進む。
人の思考の流れを形作るには必ず二つの要素が必要、これでベクトルが決まる。
思考の流れが決まれば、チャンスができる。そこで違う方向へ行けばよい。
2つで方向を定めてぜんぜん違うところで3つ目を持ってくる。これがエンターテインメント
の基本。では「3」でどこへ持っていくのか?
キーボードで ドレミファソラシ ときたらドがくるだろうと思う。
そこでド以外の音がきたらうっとくるでしょう。
今回のパフォーマンスで足音を使った部分では、最初のふりで足をおいたら
足音がなるというルールを理解させる。
そこで全く違う音がなると、おもしろい。
流れを作った上でぜんぜん違うところにもっていくとおもしろい。
「ドレミファソラシ んー」
「ドレミファソラシ んー」
とくるとこれで予定調和ができている。
次に 「ドレミファソラシ すか」 とする。
これは三段落ちの上に音がなるというルールじたいをはずしてしまう。キーボードで音の
高さを変化させるとは違う次元の発想、たとえば虫の羽音がでるとかも面白い。
5分のルーティンを作るというのは、見る人が飽きさせないということがとても大切。
7ボールをずっと投げているとする。それはすごいと思われるだろうが、それでも
1分続けていると人は飽きてしまう。ルーティンを作るというのは飽きるということとの戦い。
方向性をうまくずらすことで興味をつづけることができる。
1個投げてピルエット、2個投げてピルエット、ここで流れができる。
すごい技は、必ず流れをはずしたところにいれる。予想に反する方がインパクトを与える。
流れに沿うと人は安心する。安心するというのは飽きるということ。
そこで違う方向を向かせてあげる。ペースをかえるということ。
投げるのではなくてバウンズとかころがすとか投げないとか。そういう手順ができる。
何かを作ったとき、人はこう予想するだろう、それをぜんぜん次元が違うところにはずしたい。
パフォーマンスで使ったプロジェクタと人の同期は新しいしおもしろいが、それを3分やると
人はあきる。
☆ルーチンの作り方
日頃からちょっとしたことでいいからアイディアのストックをためておく。
ルーティンを作ろうとしたときに、ここがいちばん見せたいところ、というのが思い浮かぶ。
黒いボールが自分でやってきて映像が実物になる、という感覚がおもしろいと思った。
時計のネタ、最初に考えたのは時計の文字盤が顔に見える、ということ、
このおもしろさを伝えたい。
見せたいワンポイントがあったときに、それがどうすれば最大限に見せられるのかを考える。
ぼんやりみてたら顔だったのがじわっとみたら時計、または逆そういうものが見せられないか。
では次にどういうもので実現すればよいのか。じわっとした感覚をどうするか
ほわんといく変わっていくイメージをどうすればよいのか。ひとつずつ文字をすりかえていく。
モーフィングのような効果が脳内にあった。箱を使って回転させていけばどうだろう。
時計盤を最初に印象づけるか、そしていかにそれを忘れさせるか、でどうやったら
一番最初の文字盤を覚えさせるのか。そしてそれがさりげなくできるか。
手品の基本原理として、すごく大切な動作があったばあいもっと自然な別の動作におきかえる
というのがある。別の文脈にはいっているとその動作が見えなくなる。
では、時計がシチュエーションに自然にはいるのは?目覚まし時計だ。
目覚ましから起きて別の演目にいって戻ってくる。箱を使うから時計の印象をいかに消し去るか。
こういうところから演出が固まる。
日頃からルーティンを作っていると、没作品も多数でるが、そういう作品も一応おいておくと
別の文脈でつながっていくことがある。発想として全然違うところで飛び火していて、最後に
きちっと体系が作られるのがきれいな作品だと思っている。
パズルのピースがかちっとはまるようになることがある。そこでうまくできるぞということになる。
そこから道具を作り始める。箱でデジタル数字を作るのは副産物。
アイディアをこつこつ書いていつか固まって作品になる。パズルを解くときと一緒の気持ちよさがある。
整合性を持って固まると嬉しいが、そこに至るまでの最中はすごくいやなあ感じ。
SWJに「ひらめきの泉」、を掲載しているので読んでみてください。
アイディアを形作るのは神経衰弱と同じで、最初は試行錯誤を繰り返しているうちに全体像
がみえるようになってくる。中盤以降ざっとすすむ。最後にぴたっとなる。そのときは楽しい。
最終的にかちっとはまることを知っていると考えることも苦ではなくなる。
☆質疑応答
Q:書きためたアイディアを検索する手段は?
A:ノートに書いた状態で流し読みみたいな感じでみていく。索引があるわけではない。
Q:学校でもあんなパフォーマンスを行う?
A: 隠している。淡々と数学の話をしている。
パフォーマンスは一回切り、授業は1年間40回くらいある。パフォーマンスをやるとなるとプレッシャーになる。
何かやるんじゃないか、という期待ができる。それでやらないとすごく心情が悪くなる。やるとなったら最後くらい。
Q:ジャグリングやりながら社会人として生活の切り和が難しいと思っているが、やりかたは?
A:予備校講師は束縛がさほどない仕事。時間が作りやすい。ただしおすすめはしないが。
とくに9ー5に縛られているわけではない。
練習している時間より考えている時間が長い。通勤電車の中で考えている。
Q:自分がおもしろいと思ったことが自己満足になっているということを考えたりしないのでしょうか
A:パフォーマ全員が直面することだと思う。すごいおもしろいぞ、でも受けない。
そういうことを繰り返していくとおもしろさの原因は何だろう?をさぐっていくことになる。
内輪ネタ、限られた知識を持っている人にしか通じないねた、はさける
日本人にしか通じないものも避けている。 例えば楽曲、知っていれば面白いというのは避けている。
外国人がみたとして共感できるもの、特定のイメージ、前提にないというものを考えながら
パフォーマンスを作ろうとしている。
Q:はじめかた、終わりかたがきれいだときれいという風に見られることが多い。池田さんの演技では
最初の部分を引用して最後にシーンを作る例が多いと思われるが、終わり方について意見求む
A:まずそういうのがすき。ぐるっとまわってきて元に戻る。繰り返し何かをできるもの、何回でもできる
という系が好き。
プロダクションという手品がある、パラソルを出していく、あれは逆戻しは不可能。
全く最初の状態に戻ってまた最初からはじめられるというのが好き。
僕にとっても課題
以上
講師名 池田洋介
目標
パフォーマンスのアイデアやその構成方法など
対象者
自分で大道芸や舞台のパフォーマンスを作って見たい人。
構成
講師がパフォーマンス作りで気をつけていることや、日ごろ考えていることを実演を交えていろいろとお話します。
受講者が用意する物
特にありません。。
講師から一言
ジャグリングのみならず、手品やパントマイム、数学やパズルなどいろいろな方向に興味が広がるようなワークショップにできればと思います。
---------------------
エンターテインメントの論理
☆WSの方向
パフォーマンスを作るために、どういう意識を持てば良いのか、
日頃どんなことを考えているのかを中心に述べる
☆些細な日常に着目する
千葉国体のポスターがある。ポスターの「千葉国体」という文字に赤がはいっているのが気になった。
全部「十」のところが赤くなっている。でも「大会」は無理、無理なら最初からやめたほうが。。
ずばり同じところに並んでいるとか何かがあればうまいな、と思う。
だじゃれぐっずがお菓子メーカーから出ている。キットカットで、「きっと勝つ」受験合格OK、
なかなかうまい。しかし、カールー>ウカール これはないだろう。
これはうまいな、それはどうかな?というものがある。
データを送るのに、宅ファイル便に宅配便とかけようとしている。これはいまいち。
「宅ファイ便」なら語呂合わせとしてはOKだがそれでは意味が通らない。
うまくいきそうだがいってない例として、「オアシス運動」というものがあった。
おはよう、ありがとう、失礼します、すいません。最後は挨拶でなくなっている=ルールがかわっている。
そういうのをみてはおもろいなあと思っている。
☆なぜおもしろいのか考えてみる
会場の隣にある、ミニ四駆レース場で見入ってしまって、飽きなかった。そういう時に
これをみてなにがおもしろいんだろう?と考えてしまう。
「なんでおもしろいのだろう?」ということを日頃から考えている。
ミニ四駆はは尋常じゃない速度、日頃あの大きさであの速度で走っているものをみたことがない。
私の感覚ではカーブを曲がれない、実感を越えたところでできたものはすごいなー。
日常の細々としたところに目を留めて理屈でいろいろ考えている。
発想というのをは、日頃普段みているものの中でつい見入ってしまうものの中から出てくることがある。
☆気になることはこまめにメモする
そのものずばりをパフォーマンスにすることはできない。そういうときにおもしろさの源にあるのはなん
だろう?ということがアイディアの源になるので、こまめにメモに取っている。
ノートPCにメモしている。ちょっとしたことに気をつけて書いていく。
将来ひょっとしたら役に立つかも、というメモを作るというのは、実際将来役にたつ。
実際そうやって作られているパフォーマンスはある。
☆パフォーマンスを始めたきっかけ
小学生のころに一番はまったのは、頭の体操。学3-4年あたりで読み、
それが今でも影響を与えている。単に難しいという問題ではない。
「スクリューで動く大きな帆船があって地球を一周した、動いた距離がでかいのはどこでしょう?」
これに対して、地球から遠ければ多いほど半径が大きい、マストの先端部分だろう、と思う、
しかし、答えは「スクリューの先」。これはおもしろい。
人間の思考はあるひとつの答えを見つけた瞬間に止まってしまう。
頭の回路に水路づけをされてしまう。第一集では章の最初の説明が好きだった。
新しい発想を生み出すヒントがたくさんある。
オズボーンのチェックリスト、発想を生み出すテクニック。
何かひとつのものがあったときにどういうものをすれば新しいアイディアが出てくるのか、
ジャグリングをするうえでも役に立つ。大きさをかえてみてはどうか、材質を変えてみてはどうか、
さかさまにしてみてはどうか、組み合わせてみてはどうか。
新しいものを作る可能性はものを作り出す上で大切。
頭の体操的世界がおもしろい、それからマジックにはいった。マジックは独学、すべて本で勉強した。
手品とはこういう原理でなりたっているものだというところがおもしろい。
手品というのは手先の技術ではなくて人の心理をうまくつかって状況を活用する。
すべては見えているにもかかわらず客には見えないという現象がおきる。
パフォーマンスの原点にこういう考え方の傾向がある。
大学でマジックサークルにはいったが、当然マジシャン同士なので少したつと皆驚いてくれなくなる。
そこでジャグリングをはじめて、サークルを立ち上げた。
ジャグリングサークルにおいてもジャグラー同士なのでまたちっとやそっとじゃ驚いてくれなくなった。
それでマイムとかダンスにいく
技術がすごいだけではおもしろいパフォーマンスはできない。
技術だけをみせていてもおもしろくない。それを見せるのがルーティンを作るということ。
頭の体操、マジックとかが頭の中につながってきた。
☆パフォーマンスの法則 三段落ち
二度あることは三度ある。三段落ちというのが昔からある。
最初のふたつは前ふり、こうきてこうきた、人の思考はその方向に進む。
人の思考の流れを形作るには必ず二つの要素が必要、これでベクトルが決まる。
思考の流れが決まれば、チャンスができる。そこで違う方向へ行けばよい。
2つで方向を定めてぜんぜん違うところで3つ目を持ってくる。これがエンターテインメント
の基本。では「3」でどこへ持っていくのか?
キーボードで ドレミファソラシ ときたらドがくるだろうと思う。
そこでド以外の音がきたらうっとくるでしょう。
今回のパフォーマンスで足音を使った部分では、最初のふりで足をおいたら
足音がなるというルールを理解させる。
そこで全く違う音がなると、おもしろい。
流れを作った上でぜんぜん違うところにもっていくとおもしろい。
「ドレミファソラシ んー」
「ドレミファソラシ んー」
とくるとこれで予定調和ができている。
次に 「ドレミファソラシ すか」 とする。
これは三段落ちの上に音がなるというルールじたいをはずしてしまう。キーボードで音の
高さを変化させるとは違う次元の発想、たとえば虫の羽音がでるとかも面白い。
5分のルーティンを作るというのは、見る人が飽きさせないということがとても大切。
7ボールをずっと投げているとする。それはすごいと思われるだろうが、それでも
1分続けていると人は飽きてしまう。ルーティンを作るというのは飽きるということとの戦い。
方向性をうまくずらすことで興味をつづけることができる。
1個投げてピルエット、2個投げてピルエット、ここで流れができる。
すごい技は、必ず流れをはずしたところにいれる。予想に反する方がインパクトを与える。
流れに沿うと人は安心する。安心するというのは飽きるということ。
そこで違う方向を向かせてあげる。ペースをかえるということ。
投げるのではなくてバウンズとかころがすとか投げないとか。そういう手順ができる。
何かを作ったとき、人はこう予想するだろう、それをぜんぜん次元が違うところにはずしたい。
パフォーマンスで使ったプロジェクタと人の同期は新しいしおもしろいが、それを3分やると
人はあきる。
☆ルーチンの作り方
日頃からちょっとしたことでいいからアイディアのストックをためておく。
ルーティンを作ろうとしたときに、ここがいちばん見せたいところ、というのが思い浮かぶ。
黒いボールが自分でやってきて映像が実物になる、という感覚がおもしろいと思った。
時計のネタ、最初に考えたのは時計の文字盤が顔に見える、ということ、
このおもしろさを伝えたい。
見せたいワンポイントがあったときに、それがどうすれば最大限に見せられるのかを考える。
ぼんやりみてたら顔だったのがじわっとみたら時計、または逆そういうものが見せられないか。
では次にどういうもので実現すればよいのか。じわっとした感覚をどうするか
ほわんといく変わっていくイメージをどうすればよいのか。ひとつずつ文字をすりかえていく。
モーフィングのような効果が脳内にあった。箱を使って回転させていけばどうだろう。
時計盤を最初に印象づけるか、そしていかにそれを忘れさせるか、でどうやったら
一番最初の文字盤を覚えさせるのか。そしてそれがさりげなくできるか。
手品の基本原理として、すごく大切な動作があったばあいもっと自然な別の動作におきかえる
というのがある。別の文脈にはいっているとその動作が見えなくなる。
では、時計がシチュエーションに自然にはいるのは?目覚まし時計だ。
目覚ましから起きて別の演目にいって戻ってくる。箱を使うから時計の印象をいかに消し去るか。
こういうところから演出が固まる。
日頃からルーティンを作っていると、没作品も多数でるが、そういう作品も一応おいておくと
別の文脈でつながっていくことがある。発想として全然違うところで飛び火していて、最後に
きちっと体系が作られるのがきれいな作品だと思っている。
パズルのピースがかちっとはまるようになることがある。そこでうまくできるぞということになる。
そこから道具を作り始める。箱でデジタル数字を作るのは副産物。
アイディアをこつこつ書いていつか固まって作品になる。パズルを解くときと一緒の気持ちよさがある。
整合性を持って固まると嬉しいが、そこに至るまでの最中はすごくいやなあ感じ。
SWJに「ひらめきの泉」、を掲載しているので読んでみてください。
アイディアを形作るのは神経衰弱と同じで、最初は試行錯誤を繰り返しているうちに全体像
がみえるようになってくる。中盤以降ざっとすすむ。最後にぴたっとなる。そのときは楽しい。
最終的にかちっとはまることを知っていると考えることも苦ではなくなる。
☆質疑応答
Q:書きためたアイディアを検索する手段は?
A:ノートに書いた状態で流し読みみたいな感じでみていく。索引があるわけではない。
Q:学校でもあんなパフォーマンスを行う?
A: 隠している。淡々と数学の話をしている。
パフォーマンスは一回切り、授業は1年間40回くらいある。パフォーマンスをやるとなるとプレッシャーになる。
何かやるんじゃないか、という期待ができる。それでやらないとすごく心情が悪くなる。やるとなったら最後くらい。
Q:ジャグリングやりながら社会人として生活の切り和が難しいと思っているが、やりかたは?
A:予備校講師は束縛がさほどない仕事。時間が作りやすい。ただしおすすめはしないが。
とくに9ー5に縛られているわけではない。
練習している時間より考えている時間が長い。通勤電車の中で考えている。
Q:自分がおもしろいと思ったことが自己満足になっているということを考えたりしないのでしょうか
A:パフォーマ全員が直面することだと思う。すごいおもしろいぞ、でも受けない。
そういうことを繰り返していくとおもしろさの原因は何だろう?をさぐっていくことになる。
内輪ネタ、限られた知識を持っている人にしか通じないねた、はさける
日本人にしか通じないものも避けている。 例えば楽曲、知っていれば面白いというのは避けている。
外国人がみたとして共感できるもの、特定のイメージ、前提にないというものを考えながら
パフォーマンスを作ろうとしている。
Q:はじめかた、終わりかたがきれいだときれいという風に見られることが多い。池田さんの演技では
最初の部分を引用して最後にシーンを作る例が多いと思われるが、終わり方について意見求む
A:まずそういうのがすき。ぐるっとまわってきて元に戻る。繰り返し何かをできるもの、何回でもできる
という系が好き。
プロダクションという手品がある、パラソルを出していく、あれは逆戻しは不可能。
全く最初の状態に戻ってまた最初からはじめられるというのが好き。
僕にとっても課題
以上
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