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初老初級ジャグラーの日記です。 ジャグリングを始めたのは2004年。ボールと傘を中心に投げたりまわしたりしてます。2005年1月にクラブを始めましたが、いまだに3クラブカスケードしかできません。花籠鞠、一つ鞠も始めましたが、まだ基本パターンもできません。 技の習得には通常言われている期間の4倍から5倍かかりますが、投げていること自体が好きなのでじわじわ続けています。
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書名:芸能の人類学
著者:姫野 翠
出版社: 春秋社 (1989/10)
言語 日本語
ISBN-10: 4393424514
目次:
第1章 呪術から芸能へ(呪術と芸能、芸能をになった人々)
第2章 芸能に見る東と西(舞踊の展開、東の音楽・西の音楽)
第3章 これからの芸能

71-74P
日本においては小正月(1/15)と盆(7/15)はマレビト来訪のラッシュ日
である。小正月において、異形の訪問者がやってきて、人々の歓待を
受け、邪を祓い、予祝をしていずこへともなく去っていくという形の
行事はほぼ日本全土にわたって存在している。能登のアマメハギ、
因幡のほとほと、岡山ー広島のコトコト、高知のカスズリ、ラオス
のフー・グヌ・グナ・グヌ、メラネシアのドゥクドゥク etc.
行事に共通しているのは,秘密結社・年齢集団的な要素、そして扮装。
ほとんどが仮面で顔を覆い、蓑または蓑状のものをつける。
顔を見せないのは個人の特徴を消し、蓑は神や精霊の依代となる。

95P
除災のために出発した念仏踊もだんだんと見た目のよさにこだわる
ようになり、風流化した。風流とは中世から近世において様々な
祭を豪華に、派手にするために作られた、小歌と踊りを主にした
芸能である。

98P
ジプシーと呼ばれている者はもともとインド北西部、現在の
パーンジャブ州からラジャスターン州にかけて住んでいた。
それがなんらかの理由で6-7世紀ごろ西に向かって移動を
開始する。インド→パキスタン→アフガニスタン→イラン→トルコ
→東ヨーロッパと7世紀以上かけて移動した。

102P
中世のヨーロッパには教会とは全く関係なく、世俗音楽を演奏する
芸人がいた。最下層に属するジョングルールは創作をせずに、他人
の歌を歌い、手品・曲芸動物使いなど万能芸人だった。
ミンストレルはジュングルールより上位にあって、創作もした。
貴族の館に召抱えられて、音楽をもって主に仕えていた。

139P
インドでは大地を踏みしめて精霊を目覚めさせ、豊かな恵みを約束
してもらうための、地の神との対話が、足が地についた、踏みしめる、
ステップを大切にする踊りを発達させた。

189P
長調=明るい、単調=暗い、は「西洋音楽の価値体系が通用する
世界」においてのみ正しい。斉太郎(サイタラ)節を聞いた米国人
は単調なので悲しい曲だと思った、しかし実は陰旋法といわれる
都節(ミヤコブシ)音階で短調ではない。

233P
フラは古代ハワイ王朝では、国家によって保護された芸能であった。
ところが1819年リホリホ王の治世下でタブーの廃止があり、フラの
神性が急速に薄れていった。1820年に米国からミッションがやって
きてキリスト教化がはじまり、それまでの宗教は迷信であるとして
しりぞけられ、フラの存続そのものも否定されてしまった。
その結果フラは地下へ潜ってポルノショーまがいの踊りにまで落ちた。
1883年に即位したデイヴィッド・カラカウア王がフラの復活を行った。
大胆な西欧風な音楽や踊り方(主としてファンタンゴやクァドリール)
を取り入れ再構築した。

234P~
ケーララのすぐ北にあるカルナータカ州につたわる、ヤクシャガーナ
という舞踊劇の上演形態の例をあげて芸能の変遷について検討する。
第一の例は豪華絢爛大衆化路線、ブラスバンド、花火、それにお寺から
お坊さん訪問イベント。
第二の例はステージショー化、本来のヤクシャガーナは土間で役者と
監修は同じ高さ。どうも舞台が遠い。
第三の例はオーソドックスなもの。

さてこのうちどれがこれからのヤクシャガーナに望ましいのか。
1.大衆化路線。これはこれで悪くない
2。舞台芸術への消化。芸術愛好家向けの演劇としての路線をとれば舞台芸術として活路があるだろう。
3.正統的なもの。本来あるべきスタイルを伝えるには最良。しかし
スポンサーになる側の大衆が伝統の保存に対して啓蒙されていないと
第一のパターンに流れてしまう。○○保存会というのがあるが、それと
おなじことに。この手の保存会が伝えている芸能は、本来それが伴って
いたはずの儀式の精神的内容は失われて、形骸化した技術のみが伝え
られている場合が多い。厄払いでもエンターテインメントでもない。
時代の様相につれて変化してこそ芸能ではないか。

241P
「観る・聞く芸能」から「参加する芸能」への変身がある。
芸能は
1.誰でも参加
2.普通の人で技術伝承者が一時的に演者となる
3.職業的演者(聖職者、賎民階級)
近代化で1,2は難しくなった。しかしカラオケの登場で様変わり。
個人が参加するうえに、芸能界の聖性をおとしてきている。
アマとプロの差が縮まってきている。
一億総中流という意識も後押し。
カラオケだけでなくロックコンサートのようにコンサートに「参加」
することもふえている。これは若者たちには聖なる祭。
社会の変化に合せて芸能は様々に姿を変え、さまざまな人に
支えられていくだろう。
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