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初老初級ジャグラーの日記です。 ジャグリングを始めたのは2004年。ボールと傘を中心に投げたりまわしたりしてます。2005年1月にクラブを始めましたが、いまだに3クラブカスケードしかできません。花籠鞠、一つ鞠も始めましたが、まだ基本パターンもできません。 技の習得には通常言われている期間の4倍から5倍かかりますが、投げていること自体が好きなのでじわじわ続けています。
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書名:手妻のはなし 失われた日本の奇術
著者:藤山新太郎
出版社: 新潮社 (2009/8/26)
ISBN-10: 4106036479
内容(「BOOK」データベースより)
手妻、それは日本人が考え、独自に完成させたマジックのこと―古くは奈良平安期の散楽、猿楽に遡り、その後、大道芸として発展、江戸期に娯楽見世物となり大成した大衆芸能である。「水芸」「浮かれの蝶」「呑馬術」など精緻を極めるトリックの数々―時代の変遷と共に奇術としての芸はどのように進化していったか、また日本人はエンターテイメントとして何を求めてきたのか…唯一の継承者がその発展、消長を振り返る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
藤山 新太郎
1954年東京大田区生まれ。プロマジシャン。(社)日本奇術協会副会長。伝統的な日本奇術「手妻」の継承者。88年、94年に文化庁芸術賞、98年に文化庁芸術祭大賞を受賞。海外でも、マジックオブザイヤー・ビジティングマジシャンに二度選ばれている。お囃子に紋付袴で舞台に立ち、「水芸」「浮かれの蝶」などの古典奇術の多くを得意とする。日本に来訪する賓客の前でひんぱんに手妻を披露したり、海外公演を数多くこなしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次:
第1部 呪術・宗教と娯楽の狭間―古代~平安、鎌倉、室町時代(散楽以前の幻戯―卑弥呼の鬼道から修験道まで
散楽―奈良時代の国立雑技団
阿倍清明―科学としての陰陽道
放下―布教がいつしか大興行へ)
第2部 日本独自の民衆芸の誕生―江戸時代初期~中期(三人のスターたと―古の伝内、都右近、塩屋長次郎
手妻の誕生―娯楽芸としての発展
からくり人形―傀儡師の系譜
伝授本―元禄期、庶民生活の底力)
第3部 芸の質から興行形式まで、工夫と円熟―江戸時代後期(小屋掛けと寄席の進出―華やかなりし文化文政の手妻興行
柳川一蝶斎と「蝶」―単純芸を作り変えた画期的発想
手妻の傑作「水芸」―究極のイリュージョンに)
第4部 世界に名を轟かせた絶頂期―明治時代(松旭斎天一の登場―頂点を極めた男
パリの万国博覧会―世界に羽ばたく蝶の芸
江戸期からの脱却と新たなる波―日本文化の否定)
第5部 失われゆく過程―大正、昭和、そして現代(一世を風靡した娘太夫、天勝―美貌のネタッ子
蝶のその後―そして昭和の手妻師たち)



日本のマジックの歴史と現状がかかれている
散楽以前の目眩ましにはじまり、江戸明治大正昭和そして現在まで。
明治以降がおもしろい。

著者による「手妻」の定義
「作品小道具の継承」
「演技、型の継承」
「口伝の継承」
「元々の型の継承」
「日本の伝統文化の継承」

蝶の伝授法。
「蝶」の継承の際には、文政2年以前の「蝶の一曲」、谷川定吉の「浮かれの蝶」、「初代柳川一蝶斎の蝶の一曲」、そして最後に著者の「蝶のたはむれ」と歴史の順に稽古を行う
四つの型を歴史の順に稽古を行うことで、昔の手妻師が何を語ろうかとしたかが理解できる。

この歴史順に練習するというのがたいへん興味深い、私もできることなら習いたい。
後口上の蝶の工夫もおもしろい。

--
蝶の手順がつぎはぎだったため、口上がないと物語として続かなくなってしまっていた。
蝶の手順を一度解体し、口上なしで物語としてつながるように改善を行った。
--

物語を語ることと、口上による間延びの抑制、を手順の改善により同時に行ったのはすばらしい。みてみたい。



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